With コロナ時代の
新しい富士登山マナー

With コロナ時代の新しい富士登山マナーをご案内します。安全で楽しい富士登山を楽しんでいただくために、ツアーにご参加される方には、登山2週間前からの体調管理や、アルコール消毒シートなど感染対策グッズの準備などご協力をお願いしております。マナーを守って安全な富士登山ツアーをお楽しみください。

登山前

基礎疾患(=持病)(呼吸器疾患、心疾患等)を有する場合や、年齢等による高所登山への健康不安がある場合は、高所の低酸素が症状を悪化させること、マスクの着用が困難になること、高山病との区別が難しいことから、事前に医療機関で富士登山に関するアドバイスを得てください。
また、登山前2週間と登山当日に以下の項目のうち一つでも当てはまる場合は、登山を中止してください。

  • 37.5 度以上 または 平熱比+1 度以上の発熱がある
  • 安静時、頻呼吸(24 回/分以上)を伴う息苦しさ(呼吸困難)がある
  • 強いだるさがある
  • 咳がある
  • その他体調が優れない
  • 感染確定者あるいはその濃厚接触者と接した
  • 政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・地域へ訪問した、または当該在住者と濃厚接触した
  • 政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・地域から、または経由して日本に到着した(運用時の空港検疫の方法等により対応を決定する)

新型コロナウイルスに感染すると、無症状の場合でも急激に呼吸器官などの症状が悪化し、生命に危険が及ぶこととなる可能性があるため、健康不安がある方、または、体調が優れない方は、絶対に登山をしないでください。
また、コロナ禍の遭難救助は、防護対策等により例年に比べて時間がかかるとともに、救助活動者に大きな負担をかけることになりますので、万全の体調で登山を行ってください。

以下を確認し、同行者の人数や構成メンバーに合わせた感染対策を行いましょう。

※この登山マナーは、主に同行者(登山を実施するひとまとまりの団体、あるいは個人)以外との感染防止を目的として作成しています。同行者間における感染対策については、各自の責任において実施をお願いいたします。

  • 同行者は、住居を共にしていることが最も望ましい。この場合、同行者間での感染対策は不要
  • 同行者が社会活動を近しくしている場合(例:同じ職場、同じ学校や部活動等)は、平素の対策に準じて同行者間における感染対策を実施する
  • 同行者が不特定多数から構成される場合(例:登山ツアー等)は、同行者間で、マスクや手ぬぐいなどの着用やソーシャルディスタンスの確保、手指消毒、物品の共有禁止等の感染対策を十分に講じる

同行者の人数が多い場合は、さらに少人数のグループに分け、グループごとに行動してください。これにより、感染者発生時に、同行者全体での感染拡大を抑え、グループ内での収束が可能となります。

  • グループを編成する際は、平素の業務や活動がより近い人、家族や関係が近い人、居住地が近い人(感染の少ない地域の人等)を同じグループにし、固定することが望ましい
  • 他のグループのメンバーとはソーシャルディスタンスを保ち、接近する際はマスクや手ぬぐいなどを着用する
  • 他のグループとは物品を共有しない
  • 緊急時(身体生命の危険が及ぶ場合)には、適切な感染対策をとった上で、他グループの支援を許容し得る
  • グループごとにインカムを用意するなど、同行者全体の責任者が全てのグループと連携でき、通信機能を維持確保することが望ましい

富士山には毎年多くの方が訪れ、特に、週末やお盆の時期にはご来光を求めて山頂付近の登山道で渋滞が起きています。登山中の密を避けるため、登山計画を立てる際には、富士山の「混雑予想カレンダー」を活用し、混雑している日や混雑時間帯、混雑ルートを回避することを心がけましょう。また、山小屋の前や登山道など、山頂以外の場所からご来光を見ることも検討してください。混雑を避けてゆったりとご来光を味わうことができます。

富士山の山小屋は事前予約制です。感染対策として、宿泊定員を大幅に制限していたり、各山小屋で提供しているサービスが例年と異なっていたりする場合もあります。山小屋に宿泊する際は、必ず事前予約またはツアーでのご参加をお願いします。また、山頂でご来光を見たい方は、山頂や山頂付近での密集・密接回避のため、必ず山小屋やツアーを予約してください。
なお、富士山では、自然公園法で、テント泊は禁止されています。

富士山の山小屋情報
(富士登山オフィシャルサイト)

弾丸登山(宿泊をともなわないご来光目的の夜間登山)を行うと、疲労や睡眠不足により体力や集中力が落ちて事故が起きやすく、高山病にかかれば命にかかわる場合があります。また、ご来光の時間帯に登山者が集中し、登山道や山頂が過密状態になる恐れがあります。
ご来光を目的に登山を行う場合には、事前に山小屋を予約し、無理のない登山を行いましょう。

感染対策を行いながらの登山は時間がかかります。富士登山オフィシャルサイトや各山小屋のホームページ等で登山道や山小屋の情報を十分に確認した上で、登山ルートごとの所要時間等を十分に考慮し、平時より余裕のある登山計画を立てましょう。
また、追跡調査対応のため、同行者全体の代表者を配置し、代表者はすべての参加者の氏名・住所・連絡先を把握してください。参加者からも、責任者(または旅行会社)に連絡が取れるようにしておきましょう。また、下山後2週間以内に新型コロナウイルスに感染していることが判明した場合には、責任者(または旅行会社)に連絡してください。
登山状況は常に変化する可能性があるため、出発前にも改めて最新情報を確認してください。

登山中の感染対策として、以下のものを持参してください。また必要な持ち物は各自で用意し、同行者以外の人とは物品を共有しないようにしましょう。

  • マスクや手ぬぐいなど(雨や霧で濡れた場合の替えを含め、1日2枚以上)
  • 密閉式保存袋(ゴミ・吐物入れ用。感染防止のため、密閉できる袋であること。市販の凝固剤入り
  • エチケット袋は中身も透けず、臭いも防げる。)
  • 携帯用の手指消毒剤

    ※新型コロナウイルスの消毒に有効とされている以下のものを含有する製品を推奨

    a.70%以上のアルコール
    b.0.05%以上の塩化ベンザルコニウム液(一般名:逆性石けん)

  • ヘッドライト(夜間にソーシャルディスタンスを確保しやすいよう、自分の位置を知らせる役割)
    ※ツアーで参加の場合レンタルも可能です。

※山小屋に泊まる方は、上記に加え、山小屋の案内に従って必要な持ち物を持参しましょう。

登山中

同行者(登山時の同グループ)以外の人とは、ソーシャルディスタンスを少なくとも2m確保してください。会話を控え、ソーシャルディスタンスが確保できない場合や登山道でのすれ違い時には、原則、手ぬぐいやマスクなどを利用してください。
なお、ソーシャルディスタンス確保のために登山道を外れて登山を行うことは絶対に止めてください。落石を起こし、下を歩く登山者に怪我等を負わせるおそれがあります。

口と鼻を覆うマスクや手ぬぐいなどの着用は、原則以下の場合に行ってください。

  • 屋内の公共施設(トイレ、売店、休憩所等)
  • 同行者以外の人とソーシャルディスタンスが確保できない場合
  • 登山道でのすれ違い

    ・挨拶を行う場合には、声を出す代わりに、ハンドサインや会釈などにより対応しましょう。
    ・すれ違いで毎回マスクを着脱することは困難なため、出発時にザックのショルダーベルトに手ぬぐいをくくりつけ、すれ違い時に口と鼻を覆う方法が実践しやすいです。
    ・ただし、フェイスカバーが濡れている、呼吸が苦しい等の場合は、無理してフェイスカバーをせず、ソーシャルディスタンスの確保に努めてください。

山域では、一般的に「登り優先」による譲り合いが推奨されていますが、富士山では道幅が狭く急登のため、登り下りともに行列ができることがあります。特に狭い道や岩場など通過に時間がかかる場所、渋滞が発生している場合には、密にならないよう注意しながら交互登下山にご協力ください。ただし、安全誘導員がいる場合には、その指示に従ってください。

呼吸が荒くなりすぎないよう、無理のないペースを維持して登ってください。激しい呼吸は、通常の呼吸より唾液の飛沫が多く、感染リスクを高める可能性があります。無理な追い越しは避けてください。また、無理のないペースでの登山は、高山病予防にも有効です。

同行者以外の人とは、物品を共有しないでください。例えば、写真撮影の際、同行者以外の人とはカメラの受け渡しを控えてください。登山道コースを表示するために張られている杭やロープ等への接触も避け、原則、手摺り代わりに使用しないでください。

公共設備(トイレ、売店、休憩所、鎖等)利用後は手指消毒を徹底してください。

各自のゴミや吐物は、感染拡大防止の観点から密閉する必要があります。持参した密閉式保存袋(エチケット袋等)に入れて必ず持ち帰ってください。

登山中に、以下の項目のうち一つでも当てはまる場合は、登山を中止し、下山してください。
※登山ガイド同行の場合はガイドの指示に、山小屋宿泊の場合は山小屋の指示に従ってください。

  • 37.5 度以上 または 平熱比+1 度以上の発熱がある場合
  • 頻呼吸(24 回/分以上)を伴う息苦しさ(呼吸困難)・強いだるさがある場合
  • 軽度であっても咳の症状がある場合
  • その他体調が優れない場合
  • 天候悪化が予測される場合

また、上記に該当する者との濃厚接触の恐れのある人も、症状の有無にかかわらず、下山してください。
コロナ禍の遭難救助は、防護対策等により例年に比べて時間がかかるとともに、救助活動者に大きな負担をかけることになりますので、体調のさらなる悪化を防ぐため、速やかに下山してください。

これを読めば、あなたも今日から富士登山マスター!

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