天候が急に変わりやすい富士登山では、雨具は必携品。山頂付近では防寒着としても活躍するので、必ず用意して欲しいアイテムです。
富士登山では、上に行くにつれて徐々に重ね着をしていくことが重要です。これを「レイヤード」と呼ぶのですが、気温に合わせて少しづつ重ね着をしていって最終的に着るのが「レインウェア」となります。選ぶときは自分の実際の体型より少し大きめを選ぶのがオススメです。
五合目から8合目くらいまでは、トップスは長袖のコンプレッションインナーシャツや速乾機能が高いTシャツかポロシャツ、これにちょっと肌寒かったりしたら薄手のナイロンパーカーやフリースなどを重ね着してください。ボトムはインナータイツにハーフパンツ、女性の場合は山スカートやショートパンツなど五合目では「ちょっと肌寒いかな?」くらいでスタートしましょう。
その日の気温にもよりますが、五合目からレインウェアを着てしまうと、六合目の「安全指導センター」のあたりまでで、大体の方が後悔します。
服の中は
レインウェアで発散できなかった汗ですでにじんわり汗をかき、既に他の人よりも必要のない体力を消耗してしまっています。また体の貴重な水分も汗で損なわれてしまいます。
もちろん、その日の天候や、個人差があるので、すべてこの通りではありませんが、最初からバッチリ完全装備はおすすめできません。
夜の登山の場合、八合目以降から気温が一気に下がってくるので、そのくらいからがおすすめです。
本格的な登山用のレインウェアは高機能になっており、体の中の汗などを通し発散してくれます。しかしながら、本来の機能は「雨を防ぐ」グッズなので、他の衣類に比べたら熱や汗がこもってしまいます。
本当に寒く、歩いても汗をかかないくらいの状態になってから、防寒着として利用するのがベターです。
長袖のコンプレッションインナーシャツ
速乾機能が高いTシャツかポロシャツ
その日の気温が低く肌寒い場合は、薄手のナイロンパーカーをアウターで羽織るか、フリースなどをインナーの上に重ね着しましょう。
これまでの服装に加え、
ライトダウンジャケット
(薄手のダウンジャケット)
レインウェア
※レインウェアは、ダウンより上に重ね着します。
頂上付近で、風速が強かったりすると、気温よりも更に体感温度は寒く感じますので、更に中にジャージなどを着ることなどもあります。相当重ね着するので、各アイテムは薄手で保温性が高いものがおすすめです。
かなり気温が低くない限り、登山中は体に負荷がかかるので、雨天でも当然汗をかきます。雨には濡れず且つ通気性の良い素材のものを選びましょう。
コンビニなどで売っている「ビニール合羽」をお持ちになる方が、たまにいらっしゃいますが富士登山では基本的にNG。名前の通りビニール性のため、通気性はほぼゼロ。雨で濡れなくても汗でずぶ濡れなんてこともしばしばです。また、岩場を登る際など激しく体を動かす際に破れてしまったりと、強度にもかなり問題があります。
ゴアテックスとは、防水性能の規格の一つ。(防水透湿性素材の商標名。)
ゴアテックス製と記載のある商品以外は防水ではないと思っている方も多くいらっしゃいますが、そうではありません。ゴアテックス(GORE-TEX)という規格の防水機能があるものは結構いい値段のものが多い様です。今は各メーカーで同等以上の防水規格・防水性能の高い、高品質の製品も出ていますので、予算に応じて購入やレンタルの際にはショップの方に相談してみましょう。