富士登山で大事なことは自分のベースを守って登ること。 最初からベースが速いと、後半に疲れてしまったり、高山病にかかりやすくなってしまいます。 特に歩き始めの1時間は、体が渥まってくるまで、ゆっくりと歩くように心掛けましょう。
富士山の疲れない登り方
疲れない「登山の基本姿勢」
姿勢は登山の基本動作の中でも重要なことのひとつ。頭の位置は、腱く礼をする位、やや前かがみで、少し前に重心を置きましょう。ただし、決して猫背にならないように注意。正しい姿勢が、登山時のバランスを安定させます。登るときは足だけを動かすのではなく、体全体を移動させる意識で。また歩幅は小さく、ハイペースによる疲労や高山病を避けるためにも、ゆっくりとしたペースで登ることが大事になってきます。
登るときの呼吸法
口をすぼめて二酸化炭素を吐き切ってから、吸うを繰り返すしましょう。二酸化炭素を吐き切ってしまわないと、肺に取り込む酸素の量が減り、高山病にかかりやすくなります。
バースデーケーキのろうそくの火を、フーッと吹き消すようなイメージで息を吐くのがコツです。
登り・下り共に重宝。
トレッキングポール
ストックは、登山姿勢のバランスをとるための必需品。登るときは1本が便利ですが、下山時には2本使うと下りやすくなります。五合目の売店や山小屋で購入できる「金剛杖」でも、十分ストックの役割を果たしてくれます。
傾斜のきつい岩場での「3点確保」
山頂付近の険むい岩場では、両手両足のうち3点で体を保持し、残りの1点を動かして登ります。例えば左手を離すときは、右手と両足 で体を支えるといった形がベストです。
安全のために、大きな「岩」を避ける
岩場では、大きな岩を無理して登るのではなく、砂地や砂利を選びながら登りましょう。
近道しようと無理に岩場を登ると、落石や転倒の危険があります。足場を選びながら少しジグザグに登ったとしても、こちらのほうが安全です。また登山のペースも乱れにくくなり、総合的にメリットが大きくなります。
雨の日に注意
雨の日は、手袋を必ず着用し、できるだけ滑りにくい足場を探しましょう。
富士山の下り方の基本
下りの場合も登り同様、歩幅は小刻みが基本です。
下りの場合は登りよりも多少スピードが出てしまいますが、抑え気味にして自分のペースを守って下りることが大切。ただし、スピードを抑えようとしすぎると、かえってペースが乱れ、脚への負担も大きくなってしまいます。傾斜が急な岩場では、より歩幅を狭くすることを意識して、大きな岩を避け、ゆっくりと安全な足場を探しながら下山しましょう。