尾瀬ツアーで愛でる。尾瀬の花暦カレンダー

尾瀬に咲く花達. 日本でも有数な植物の宝庫。尾瀬の代表的な花の開花時期・見頃をご案内します。ハイキングの計画の参考にして下さい。

見ごろはこの時期!尾瀬花暦カレンダー

※例年の開花時期の平均で表示しております。その年の気候や地域などにより、ずれることがあります。

尾瀬に咲く花と見ごろ&見どころ

名峰に囲まれ花咲き乱れる日本最大の山岳湿地「尾瀬国立公園」の代表的な花をご紹介します。

尾瀬の花図鑑

尾瀬の花図鑑

5月から見られるの花


水芭蕉(ミズバショウ)

春から夏に咲き誇る『水芭蕉』花言葉は『美しい思い出』

一見花びらのように見える白い部分は「仏焔包(ブツエンホウ)」という葉の一種で、実は中央の黄色いとうもろこしのような部分が花です。よく見るとこの花も一つではなく、小さな花の集合です。
可憐なイメージのミズバショウですが、夏の拠水林などでは葉っぱが巨大化している姿も見られます。これは貧栄養の湿原より、土壌の豊かな拠水林のミズバショウのほうが栄養が行き渡るためです。その姿はまるで猛威を振るう外来植物のように見えるため、過去には「オバケミズバショウ」と呼ばれ、尾瀬の開発と関連づけてマスコミに取り上げられた時期もありました。

名前 水芭蕉(ミズバショウ
花期 5月上旬~6月上旬
花言葉 美しい思い出・変わらぬ美しさ

座禅草(ザゼンソウ)

残雪の時期に開花するミズバショウとは対象的な花

尾瀬では5月上旬~6月上旬、残雪の時期に開花します。その名の由来は、僧服の襟を立て坐禅しているお坊さんのように見えることから。 一見ミズバショウと似ていなくもない姿。分類も同じ「オモダカ目サトイモ科」の仲間です。「仏焔包(ブツエンホウ)」と呼ばれる葉の一種のなかに円柱状の花を持つ…ところまでは共通ですが、可憐なイメージのミズバショウとは対象的な花です。尾瀬のザゼンソウはもともと数が少なく、見かけたらラッキーな存在です。

名前 座禅草(ザゼンソウ)
花期 5月上旬~6月上旬
花言葉 沈黙の愛

立金花(リュウキンカ)

雪解けの湿原を彩る黄金の花。花言葉は『必ず来る幸福・富・贅沢』

花期は5~7月、雪解けの湿原をミズバショウとともに彩るリュウキンカ。
東北地方では山菜としても知られています。自然公園法により尾瀬で動植物の採取が禁止されるまでは、山小屋の食卓にたびたび並んでいたそうです。

名前 立金花(リュウキンカ)
花期 5月下旬~7月下旬
花言葉 必ず来る幸福・富・贅沢

6月から見られるの花


稚児車(チングルマ)

白と黄色の可憐な花が特徴

花言葉「可憐」の通り、白と黄色の小さな花。高さ15cm程度と小ぶりですが、これでも立派な小低木の仲間です。尾瀬ではアヤメ平や研究見本園、至仏山などで見られます。花が散ったあとはピンク色の果穂をつけ、秋には鮮やかな紅葉を見せてくれます。
その名の由来は、果穂が稚児車(ちごぐるま … 子どもの玩具の風車)に似ていることとされています。

名前 稚児車(チングルマ)
花期 6月上旬~7月中旬
花言葉 可憐

桧扇菖蒲(ヒオウギアヤメ)

高原や北地の湿原などに生える多年草

ヒオウギアヤメ(檜扇文目)は6月~8月に咲くアヤメ科の花。低地から亜高山の湿地や湿原に生息する多年草。花言葉は「物思い」。茎先で枝分かれしてて花径8センチくらいの紫色の花をつける。外花被片は3枚あり、円形ないし心形で大きいのが特徴です。

名前 桧扇菖蒲(ヒオウギアヤメ)
花期 6月中旬~7月上旬
花言葉 物思い

銀竜草(ギンリョウソウ)

別名は『ユウレイタケ』。真っ白な姿が目を引く花

ギンリョウソウは葉緑素をもたず光合成をしない「腐生植物」の仲間。湿り気の多い日陰などで菌類に寄生して生育します。他の植物が好まない日当たりの悪い場所で生育できるため、うまく生態的ニッチに食い込んでいる例といえるでしょう。意外にも分類的にはツツジ科の仲間です。
鳩待峠からアヤメ平方面入山口へ50メートルほど進んだところに群落があり、その他には至仏山登山道などの林の中でも見られます。

名前 銀竜草(ギンリョウソウ)
花期 6月上旬~7月上旬
花言葉 はにかみ、そっと見守る

綿管(ワタスゲ)

白い綿毛が美しい、別名『雀の毛槍(スズメノケヤリ)』

ワタスゲは例年6月上旬ごろ、黄色い花を咲かせます。花のあいだはまだ丈も低く、ミズバショウの影であまり注目されない不遇の花。しかし、ワタスゲの本当の美しさは花が散ったあと。写真のような白い綿毛になるのが例年6月下旬から7月上旬ごろ、ちょうどミズバショウとニッコウキスゲの間です。
この綿毛は厳密には種子の集まりです。霜に弱いため年によって豊作不作がありますが、ワタスゲが大豊作の年、湿原は一面の白い絨毯に覆われます。

名前 綿管(ワタスゲ)
果期 6月中旬~7月中旬
花言葉 揺らぐ想い、努力する

小梅蕙草(コバイケイソウ)

見れるかどうかは運次第。約4年に一度豊作のオリンピックフラワー

尾瀬にかぎらず、本州の中部以北・北海道の低山~高山を中心に分布する花で、尾瀬の場合、花期は6月下旬~7月上旬ごろとなります。
コバイケイソウは年によって豊作・不作が顕著で、3~4年周期で豊作となります。近年では2013年が豊作の年でした。草丈も高く群落するコバイケイソウ。今年は白い穂が湿原を覆う風景が見られるかもしれません。

名前 小梅蕙草(コバイケイソウ)
花期 6月下旬~7月上旬
花言葉 遠くから見守る

7月から見られるの花


尾瀬草(オゼソウ)

尾瀬の名前を冠した貴重な高山植物

サクライソウ科オゼソウ属。1属1種の日本固有種で、尾瀬・至仏山のほか上越国境の谷川岳や北海道の一部のみに生息しています。環境省レッドリストでは「絶滅危惧II類」に分類される貴重な高山植物です。
もともと至仏山で採取された標本から新種発表されたため、尾瀬にちなんだ名前がついています。

名前 尾瀬草(オゼソウ)
花期 7月上旬

日光黄菅(ニッコウキスゲ)

湿原の緑に映える山吹色の大輪は、夏の尾瀬のハイライト

7月中旬~8月上旬の尾瀬の主役、ニッコウキスゲ。湿原の緑に映える山吹色の大輪は、夏の尾瀬のハイライトといえます。実際、1949年(昭和24年)に『夏の想い出』がヒットするまで、尾瀬の花といえばミズバショウではなくニッコウキスゲだったそうです。
一株には七個ほどの花から毎朝一輪が咲き、夕方には散ってしまう一日花。これは昆虫などに送粉してもらうチャンスを最大化するための戦略と考えられています。
尾瀬に限らず日本アルプスなどの高山一帯で見られますが、これほどの規模で一面に咲き乱れる場所もなかなかありません。とりわけ大江湿原の群落は有名で、その密度は尾瀬随一。しかし近年はニホンジカの食害により、以前のような大群落が見られなくなってきています。

名前 日光黄菅(ニッコウキスゲ)
花期 7月中旬~8月上旬
花言葉 心安らぐ人・日々あらたに

小鬼百合(コオニユリ)

鮮やかなオレンジがめを引くユリ

花期は7月下旬から8月。尾瀬にかぎらず、国内に自生するユリのなかではもっとも広く分布しています。後ろに強く反ったオレンジの花はクルマユリと似ています。クルマユリは林中に咲き、葉が茎の中ほどに放射状につくのに対し、コオニユリは湿原の中に咲き、葉は一枚ずつ方向を違えてつきます。
球根は昔から食用とされ、スーパーなどで売られている食用の「ゆり根」も実はコオニユリの球根ですが、国立公園・尾瀬での採取はNGです。

名前 小鬼百合(コオニユリ)
花期 7月中旬~9月中旬
花言葉 賢者

羊草(ヒツジグサ)

尾瀬の花々のなかでは比較的長い期間見られる2~3cmほどの花

池塘に浮かぶヒツジグサの花期は7月下旬~9月上旬。写真だと大きく見えますが、実際の花は2~3cmほどです。
尾瀬の花々のなかでは比較的長い期間見られる花です。未の刻(午後2時)に花を咲かせるのでヒツジグサ…なのですが、実際には10時頃~夕方くらいまで咲いています。

名前 羊草(ヒツジグサ)
花期 7月下旬~9月上旬
花言葉 揺らぐ想い、努力する

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